ストールとマフラーのお手入れはコレで解決!
お気に入りの1枚を洗濯で台無しにないための、プロのお手入れ術を紹介しています。

 

※今回は洗い方・対処法がすぐ分かるよう、文章がメインになっています。

教えてくれたプロはこちらの方

山崎勝

 

アスパイラル代表「山崎 勝」さん

11年間のクリーニング会社勤務中、その洗いやシミ抜きのテクニックが業界で評判に。2003年、自ら開発した洗剤などを販売するアスパイラルを設立。
クリーニング店を対象とした研究会を主催するほか、数々のメディア出演、講演も手がける。

衣類の洗濯・お手入れの専門書を発行されていたり、TVでは洗濯マスターとしても紹介される「洗濯界のプロ」。

 

目次(もくじ)

※↓ タップで項目に飛べます

1.【基本編】キホンの洗い方

2.【応用編】素材別の洗い方

カシミア

シルク

ウール

コットン

麻(リネン)

化学繊維(ポリエステルなど)

3.シミ取り講座

4.ストールのお手入れQ&A

 

 

1.まずは「基本の洗い方」

どんな素材でもキホンとなる洗い方です。

 

ネットに入れる

布はこすれることを嫌うため、ネットに入れることで摩擦を軽減。素材を問わず基本はネットに入れることを心がけて。超デリケートな素材は、2枚重ねにすればより優しく。

 

おしゃれ着用洗剤を使う

汚れを落とす力だけでなく素材を守る力を強化しているので、その分傷みが少なく。一般の洗剤だと洗浄力が強すぎるので、まさにおしゃれ着のストール&マフラーは使ったほうがベター。

 

ドライ・手洗いコースで洗う

名称は違えど、ほとんどの洗濯機はデリケート素材に対応したモードがついているはず。ただしこのコースでもNGの超デリケートな素材もあるので、その場合は手洗いを。

 

素材に合わせて洗い方をアレンジ

シワになりやすい素材は脱水の時間を早めたり、汚れがひどいときには洗剤を少し多めに加えたり。洗濯機任せにせず、素材に合わせて使い方をマスターすれば持ちの良さが倍増。

 

日陰干しの自然乾燥

ウールやカシミアに乾燥機はご法度! 濡れた状態でぐるぐる回すと縮んでカチカチに。おしゃれ着に乾燥機は使わないほうが無難です。風通しのいい日陰干しで優しく乾かして。

 

〈知っておきたい豆知識〉

ポイント1

浸け置きは早めに切り上げて色落ちを防ぐ

浸けおきをしていて少し色が出てきたな、と思ったらどんどん進行していくので要注意。10分とパッケージに書いてあっても5分くらいで早めに切り上げること。デニムも色を濃く保ちたいなら1分くらいでもOK。

ポイント2

動物・植物繊維で扱いを変える

動物繊維 → カシミア、ウール、シルクなど

植物繊維 → コットン、麻など

動物繊維は人間と同じようにキューティクルがあるので、それをどう健やかに保つかが大切。洗濯後、乾いたらできれば衣類用のブラシでブラッシングしてあげるともちがぐんとアップ!毛玉もできにくくなります。

 

1-2.手洗い方法

洗濯表示に手洗いマークがある場合、ダメージを極力なくしたい場合は手洗いがおすすめ。

より長く、よりキレイなまま使うための手洗い方法を解説しています。

 

 

30度以下の水に洗剤を入れる

タライか洗濯槽に30度以下の水を張って、洗剤を入れた後、液の濃度が均等になるように全体をまんべんなくかき混ぜておく。

 

 

 

洗浄液に沈めてしばらく放置

シワをつけないようにマフラーを畳んだら、浮かび上がらないように空気を抜きながら洗浄液の中に沈めていく。

 

 

ストール 手洗い

 

手で押すようにすすぐ

30分ほど経過したら、水を替えてすすぐ(色落ちする場合は5~10分で手短に)。揉み洗いをすると毛玉の原因になるので、軽く押すように水を切るのがポイント。

 

 

ストール 脱水

 

タオルの上に平らに広げる

すすぎを終えたら脱水はかけず、バスタオルを敷いて、その上に広げる。シワに気をつけながら平らに広げましょう。

 

 

ストール 脱水

 

マフラーごとタオルを巻く

マフラーを巻き込むようにしてタオルごとクルクルと巻く。水気がタオルに移ったら元のように広げていきます。

 

 

ストール 干し方

 

形を整えて陰干し

陰干しが鉄則。水の重みによる型崩れを防ぐために、寝かせて干したほうがベスト。専用ネットがあると便利です。

 

 

2.【応用編】素材別の洗い方

カシミア

難易度★★★

 

特徴

・手に吸いつくような独特の質感。
・中に油分が含まれ水をよく弾く。
・シワがつきやすい。・もみ洗いは禁物。

 

洗い方

なんともいえない独特ななめらかさが魅力のカシミアは、基本の洗い方でていねいに洗えばOK。ただし、摩擦に弱いのでたとえ手洗いでもごしごしもむことは避けましょう。
洗濯機をドライモードにせず、水の中に浸かった状態でぐるぐる回すなんてもってのほか!脱水時は高速回転に入った瞬間に切っても、ほとんど乾いているような状態なので、脱水はほんの一瞬。

レザー用のオイルで弱ったカシミアが復活

洗濯するとき、少し革用のオイルを足すとカシミアの手触りがぐんとアップ! カシミアだとしても上質なものでなければ、油分が早く抜けてパサパサに。
それでもオイルを使えばお手軽カシミアが高級カシミアに早変わり!

 

シルク

難易度★★★

 

特徴

・独特のハリ感がある。
・摩擦によって白けてくる。
・繊細でデリケート。
・少し濡れただけで小じわに。

 

洗い方

ネットに入れておしゃれ着用洗剤×ドライコースでぎりぎりセーフ。できたら手洗いをおすすめしたい繊細なシルク。ただし染色が弱いので、長い時間浸けておくのはNG。浸けおきは長くても10分程度にとどめつつ、酸素系漂白剤を使用量の半分くらい入れると発色アップ!

また脱水時のシワがつきやすいので、脱水は高速回転に入ったらすぐに止めるのが◎。

酸素系漂白剤がシルクの発色を演出

シルクは黄ばみやすいので、洗濯のときは、液体の酸素系漂白剤を少量入れて洗うのがコツ。少量だから色柄物でも大丈夫。
また、麻と同様洗濯のりを入れると、やわらかいけどハリがあるシルク独特の触り心地が復活。ただしその場合は、記載されている使用量の1/10程度に。

 

ウール

難易度★★☆

 

特徴

・比較的洗いやすい。
・水に弱く縮みやすい。
・親しみやすい素材。

 

洗い方

基本の洗い方で洗えばOK。おしゃれ着用洗剤がベストだけど、普通の洗剤を使ってもそこまで強い影響はありません。同じ動物繊維だけど、カシミアほど神経質になる必要なし!

自然派志向の人に粉石けんの注意点

粉石けんで洗う場合は、できるだけ水の中で動かさないように!

弱アルカリ性の粉石けんは、ウールの場合はスキール(キューティクルのようなもの)を開きやすくさせるのできしんでしまうことに。ていねいに洗うとが大切。

 

コットン

難易度★☆☆

 

特徴

・洗濯機に強い。
・吸水性が高い。
汚れによって洗う時間を変える

 

洗い方

普通に洗濯してもいいですが、ストールであれば念のためおしゃれ着洗剤を使って、できればネットに入れてドライマークコースならなお良し。この程度の気のつかいようでもう十分!

汚れによって洗う時間を変える

普通の大人の衣料であれば、実は洗濯時間は半分くらいでも大丈夫。逆にどろどろに汚れた子どもの体操服であれば洗う時間は長めに。

普段の着用ジミであれば、多少洗う時間が短くてもきちんと落ちます。普通の洗濯機は汚れ具合とは無関係に洗ってしまうので、やや洗いすぎだそう。

 

麻(リネン)

難易度★★☆

 

特徴

・コットンよりも白けやすい。
・ハリのある独特の質感。
・乾いた風合いが魅力。

 

洗い方

コットンに近いので基本の洗い方でOKですが、白けやすい素材ということを考えるとそれを防止する意味で手洗いがベター。

100均の透明な洗濯のりが、麻の質感をよみがえらせる!

水が少し粘っているような、お手軽な洗濯のり。このポリビニルアルコールという成分がリネンならではのハリ感をアップ!

ワイシャツのようにパリパリにしたいわけではないので、パッケージに書いてある使用量の1/5~1/3程度を柔軟剤と一緒に入れて。たとえ入れすぎて硬くなってしまっても、もう一度洗えば問題なし。

 

化学繊維(ポリエステルなど)

難易度★☆☆

 

特徴

・洗いやすい。
・シワになりにくい。

 

洗い方

特別な注意が書かれていない限り、ポリエステルを筆頭にかなり洗いやすいのがポイント。ただし、シルクに近づけて作っている化学繊維などは扱い方がシルクに似てくるので注意を。

洗うのが難しいレーヨンやアセテート

ストールとマフラーには使われることがあまりないけれど、天然原料を一度溶かしてから作る再生繊維は洗濯が難しい素材。

洗濯が手軽なポリエステルなどとは異なり、パルプから作られているので水の影響を受けやすい。水洗いのマークが付いていることがほとんどなので、まずはタグの確認を。

 

 

3.シミ取り講座

 

うっかりついてしまったシミ、どうにもならないと諦める前に正しいシミ取りの方法で対処すれば、被害を食い止めることが可能。早い段階の応急処置が肝心です!

〈シミを取るときの心掛け〉

こすらずにたたく。

シミを取ろうと無理にこすってしまうと毛羽立ちの原因に。どんなシミだとしても、軽くたたくような垂直の力を働かせて。

 

できるだけ早く処置をする。

シミを放置しておくと、酸化が進んでどんどん色濃く。その日洗えばなんてことのないシミも時間が経つと漂白剤が必要に。

 

シミによって対応を変える。

水溶性と油性で汚れの性質が違うので、下の表を参考にシミに合わせた応急処置を。できるだけ生地を傷めないやり方を選択して下さい。

 

〈シミの取り方〉

シミ取りの手順

 

※ ↓ 「シミが取れやすい順」に並んでいます。

 

ジュースなど

近くに紙ナプキンやティッシュがあったら、できるだけそれに吸わせます。シミがついた部分を濡らして汚れを紙に吸い取らせることを繰り返すだけでもだいぶ落ちるはず!

 

ちょっとした食べこぼし、醤油・ソース

シミの部分を濡らして台所用洗剤を少し塗ってから、ティッシュでたたくようにして取ります。ごしごしともむようにしないのがコツ。近くに洗剤がなければハンドソープで代用を。

 

ファンデーション

水に強いものなどは、台所用洗剤だけでは落ちない場合も。②を試してダメだったらクレンジングオイルで油分を取って。ただし、このオイルをまた台所用洗剤で洗い流す必要あり。

 

しつこい油汚れ

大体の食べこぼしは台所用洗剤で落ちるものの、中華料理などの油分が多くて取れづらい汚れの場合はクレンジングオイルを使用。オイルはオイルで取り除くのが効果的!

 

カレー、ワイン

油だけでなくターメリックの色素も入っているカレーや、ブドウの色素が強い赤ワインは、シミの中でもかなり強力。染色よりも強い場合があるので、色素のシミは業者にお任せ。

 

油性マジックのシミ

家庭で取るのはまず不可能。しかもクリーニング店でも取ることができる技術者はごく一部。色素だけでなくカーボン系の粒子などが複雑に絡み合っているので、使うときは注意を。

 

〈こんなときは要注意!〉

汗ジミ

酸素系漂白剤を使ってクリアな白さを取り戻して

汗で黄ばんできた場合は、普通に洗うだけでは取りきれないので液体の酸素系漂白剤を使用。粉タイプはアルカリ性なのでNG。ウールなどにも比較的ダメージが少ない中性から弱酸性の液体を使うのが正解です。

 

ぬるま湯~42度くらいを目安に、酸素系漂白剤をパッケージに書いてある量よりも多く入れ、10~15分浸けおきを。それでも取れないほどのしつこいシミは専門業者へ。なお、塩素系を使ってしまったらすぐに色が抜けてしまうので絶対NGです。

日焼け

一度焼けたら厄介、日々の対策がモノを言う!

日焼けはシミではなく、太陽に反応した染料が壊れている状態のため、色を完全に修復できる専門業者に頼むしかありません。しかもその数はわずかなので、日焼けする前の防止対策が重要。

 

直射日光はもちろん蛍光灯でも焼けてしまうため、できるだけクローゼットで保管を。よくハンガーを外に出している人もいますが、その場合も光が当たらない工夫をしておきましょう。業者で修復してもらうには、結構な金額がかかることを覚悟して!

 

 

4.ストール・マフラーのお手入れQ&A

 

お手入れにまつわるちょっとした疑問を 間違いないプロに答えてもらいました!

レザーやファー付きなど、異素材MIXのものは家で洗える?

【レザーの場合】たとえばウールストールに一部レザーがついている場合は、ウールとレザーの色が同系色かが重要。白いウールに黒のレザーがついている場合などは、レザーから色が出てきてしまうので自宅での洗濯は諦めてクリーニング店へ。また、レザーは乾くのに時間がかかるので乾く間に色がにじみ出てしまうことも。

 

【ファーの場合】レザー用のオイルを入れながら、基本の洗い方でていねいに洗って。ただしラビットファーは毛が抜けやすいので避けたほうがベター。また、もし取り外せるようなら元の素材とファーを別々に洗ったほうがいいでしょう。あまり自信がない人はやっぱりクリーニング店に出したほうが安心です。

 

ビーズやビジューが付いているアイテムは洗える?

自宅で洗うのであれば手洗いしか方法はありません。いくらネットに入れても、ダメージを受ける可能性は大。脱水にかけるときも、細かいネット(場合によってはネットを二重に)に入れてから行ってください。また、ビーズ自体の色が落ちることもあるのでできるだけ繊細な取り扱いを。

 

どのくらいの頻度で洗えばいいの?

何もしないことが一番傷まない方法ではありますが、ある程度汚れてきたら洗ったほうが傷みは減るしもちもよくなります。手洗いであればそんなに傷みません。

 

また、暖かくなってきた春先以降はできるだけこまめに洗濯をしましょう。黒やダークブラウンなどの濃色系はあまり気にならないかもしれませんが、淡い色の場合は黄ばみが目立ってきます。こまめに洗えない場合でも、汗がついていそうな部分を濡れタオルでたたくだけで印象が変わります。

 

衣替えのときの注意点は?

【衣類をしまうとき】基本は洗ってからしまうこと。汚れたまま置いておくと虫食いの原因に。とくにカシミアは虫に食われる可能性が極めて高いので防虫対策をしっかりと。
最近のピレスロイド系の防虫剤はにおいがほとんどないので、ぜひ活用を。その際、できるだけ密閉してあげると防虫効果がぐんと上がります。

 

【衣類を出すとき】全体を見て汚れがあった場合はもう一度シミ抜きを。問題がなければ衣類用のブラシでブラッシングすればOK。

 

クリーニングに出しても全然シミが落ちないことがあるのはなぜ?

本来シミ抜きというものは着物の技術。以前は一般的だったものの、呉服屋さんが廃れてしまった今、クリーニング店にその技術が求められることが多くなりました。

 

しかし、「クリーニング=シミ抜き」と思っている方が多いようですが、もともとクリーニング店はドライクリーニングをする会社なのでシミ抜きの技術はそこまで持ち合わせていないのです。

 

ただし最近では、山崎さんをはじめクリーニング店でシミ抜きをしようという運動が起こり、シミ抜きを行う業者が間違いなく増えているのも事実。それでも実際、シミ抜きは実際にやってみないと取れるかどうかはわからないほど高い技術が必要なのです。

 

いいクリーニング店の見分け方が知りたい!

おいしいお店の見分け方が難しいのと同じで、その人との相性が何よりも大切。できるだけ料金を安くしてシミ抜きには意識を向けない会社もあれば、シミ抜きを中心に技術を売っていこうという会社もあるし、仕上げに命をかけている会社もあります。

 

それぞれのクリーニング店のカラーがあるので一概に良い・悪いを言うことは難しいのです。何より大切なのは、自分が求める技術を提供してくれるクリーニング屋さんを見つけるということなので、その衣類に対して何をしてほしいかをはっきり伝えましょう。

 

安く仕上げたいときはここ、大事なものはここ、とにかくシミ抜きをしてほしいときはここ、と希望ごとに行きつけを2~3軒見つけることをおすすめします。

 

 

▼巻き方の関連記事

マフラーの巻き方【基本~応用まで15選】 >>


もっとブランドを見る

マフラー・ストール ブランド

サイトの人気ページランキング♪
カテゴリ一覧


ページ上部に