結婚の記念となる大切なブライダルリング選び。いったいどんな種類があって、どんなリングを選べばいいの?
そんな疑問に答えるべく、ブライダルジュエリーのいろはを解説! 基礎知識やトレンドを押さえて、一生をともにする理想の一本を見つけ出して!
佐藤道也さん
ブライダルリング選びの基礎知識〈15選〉
■10.エンゲージリングとマリッジリングの重ねづけにはどんなスタイルがある?
■13.カラーストーンをエンゲージメンとリングにしてもOK?
■14.結納返しには何がおすすめ?
ブライダルリングには、「エンゲージメントリング」と「マリッジリング」の2種類があります。まずはそれぞれのリングの特徴や名称を覚えましょう。
エンゲージメントリング(婚約指輪)とは、婚約の記念に男性から女性に贈られるリングのこと。プロポーズの際に渡したり、最近では結婚が決まったあとにカップルふたりで選ぶ傾向も。ダイヤモンドなどの宝石をあしらったデザインが一般的です。
マリッジリング(結婚指輪)は結婚式で指輪交換をするときに互いに贈り合い、結婚の証として夫婦がつけるリングを指します。エンゲージメントリングと比べ、より日常的につけるリングなので、シンプルで飽きのこないデザインが主流です。
〈左〉丸みのあるフォルムと麦の穂をモチーフにした模様が優美な「スピガ」。\180,000(ブルガリ / ブルガリジャパン)
リングに指を通す輪の部分「アーム」は、特にマリッジリングを選ぶうえでの最重要ポイント。そのラインのデザインや細さで印象が変わってきます。基本の5タイプをチェック!
丸みのある細いアームはマリッジリングの定番。
「ティファニー バンドリング(3mm)」[Pt]\100,000
V字のカーブは指を細く長く見せる効果が。
「エルサ・ペレッティ カーブドバンドリング(3mm)」[Pt]\185,000(ティファニー)
モダンでシャープな雰囲気が男性にも人気。
「ティファニー フラットバンドリング(3mm)」[Pt]\126,000
地金を細かく彫った加工で上品な印象に。
「ティファニー クラシックミルグレイン バンドリング(2mm)」[Pt]\120,000
地金ミックスは、ほかのジュエリーと合わせやすい。
「ティファニー クラシックウエディング バンドリング(4mm)」[Pt×RG]\172,000
ダイヤモンドのグレードは「4C」と呼ばれる国際基準で評価されています。「4C」とは、カット、カラー、クラリティ、カラットの4つの頭文字を集めた総称のこと。すべて最高ランクを求めると高額になるので、優先ポイントを決めてバランスを取って。また、ダイヤモンドのルース(裸石)の名称を覚えておくと、希望を伝えやすくなります。
ダイヤモンドの王道の形として広く知られる「ラウンドブリリアントカット」。輝きを最大限に引き出すため、屈折率や反射率を緻密に計算して生まれた58面体のカットのことを指します。
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カットによって印象が変わるダイヤモンド。もっともポピュラーなラウンドブリリアントカット以外の形は、総じてファンシーカットと呼ばれています。エメラルドカットやハートカットなど、特に人気の高い5つのシェイプをチェックしておいて。
エレガントな印象を与える楕円形のシェイプ。
カラットの大きな石からしか研磨できないカット。
エンゲージにぴったりな愛らしいハート形。
スクエアな形ながら、ラウンドブリリアントカットのような強い輝きを放つのが特徴。
洋なしのようなフォルムが優美な雰囲気。
昔からエンゲージリングの代名詞として愛されているのがソリテール。センターダイヤをメレダイヤで囲んだパヴェセッティングもここ数年とても人気の高いデザインです。そのほかブランドによって個性的なモチーフのデザインも多く出ています。
一粒のダイヤモンドを数本の爪で高く留めた、王道のデザイン。
メレダイヤで囲むことで、センターダイヤがより大きく見える効果も。
中石のほかに脇石やアームにもダイヤを施したデザイン。
リボンやフラワーなどをモチーフにしたデザイン性の高いリングも人気。
エンゲージやマリッジリングはお店に行ってもその場で即購入できない場合がほとんど。サイズがないと取り寄せることになり、刻印の加工などにも数週間かかります。結婚式など、準備しておきたい日までに余裕をもって下見に行って。
ダイヤモンドをアームにぐるりとあしらったエタニティリングは、マリッジリングとしてはもちろん、エンゲージリングとして選ぶ花嫁も増加。ブランドごとにバリエーションも豊富で、ダイヤのカットやアームのデザインの違いで雰囲気が変わります。
〈中左〉バゲットカットのダイヤモンドを上下のアームで挟んだチャネルセットのエタニティリング。モダンでシャープな印象を与えます。
〈中右〉小さな爪でダイヤモンドを留めたプロングセッティングのエタニティリング。あらゆる角度から光を取り込み、強い輝きを版ちます。
〈右〉2種のカットのダイヤモンドの輝きが共鳴する華やかな一本。
マリッジリングは、アームのデザインや素材によって大きく印象が変わります。彼とまったく同じデザイン、同じコレクションの素材違い、女性用だけダイヤを入れるなど、組み合わせ方はさまざま。統一感がありつつ、互いの好みを反映したものを選んで。
【中】4種類のゴールドを組み合わせたリング。男女で素材違いにして揃えても◎。
上「キャトルブラック」[WG×ブラックPVD]\414,000、下「キャトルクラシック」[YG×WG×PG×ブラウンPVD]\740,000(2点共ブシュロン)
【右】ゆるやかな曲線が上品なマリッジ。女性用にはダイヤを施して華やかさをアップ。
上「トラセトワール」[Pt]\130,000、下「トラセトワール」[Pt]\143,000(2点共エクセルコダイヤモンド)
個性派のエンゲージを求めるなら、デザイン性の高いモチーフリングがおすすめ。好きなモチーフやブランドを象徴するアイコニックなデザイン、特別な意味合いが込められたものなど、リングに出会ったときの直感を信じ、個性に合ったリングを選んで。
【中】可憐な小花をパールとダイヤモンドでグラフィカルに表現した上品で華やかなリング。
「フローラルスターリング」「WG,0.92ct]\1,580,000(TASAKI)
【左】ヨットのシャックルをモチーフにした「フォース10」。ラウンドブリリアントカットとペアシェイプのダイヤがリュクスな輝きを放ちます。
「WG,中央0.5ct]\1,980,000(フレッド)
最近ではエンゲージメントリングとマリッジリングの重ねづけを前提に、リングを選ぶ花嫁が増えています。合わせるマリッジリングによってエンゲージメントリングの印象も大きく変わるので、どんな手もとにしたいか、どんなシーンでつけるかを想像して選んで。
統一感のある美しさを求めるなら、重ねづけを想定してデザインされたセットリングがおすすめ。
【中】フランス語で”情熱的な愛”と名づけられたエンゲージ。アシンメトリーなデザインを生かし、シンプルなマリッジを重ねて。
上「アムールフー」「Pt,中央1ct]\1,790,000、下「フレッドフォーラブ」[Pt]\85,000(2点共フレッド)
【左】プレーンなマリッジを合わせることで、エンゲージの優美なきらめきがより際立ちます。直営6ブティック限定。
上「ピアジェエレガンス」[Pt,中央0.5ct]\975,000、下「ライムライト」[Pt]\100,000(2点共ピアジェ)
【中】ダイヤモンドのファセットカットをモチーフにしたリング。2本重ねることで、ダイヤはもちろんアームから放たれるきらめきもより強くなります。
上「ファセット」「Pt,0.51ct]\890,000、下[Pt]\205,000(2点共ブシュロン)
【左】ヴァンドーム広場の八角形からインスピレーションを得たコレクション。モダンで洗練された美しさを誇ります。
上「プルミエールプロメス」「Pt.1.01ct]\3,587,000、下「プルミエールプロメス」[Pt]\429,000(2点共シャネル)
【中】正統派のソリテールにラグジュアリーなエタニティ合わせた王道の重ねづけコーディネイト。いつの時代も色あせないタイムレスな美しさを感じさせます。
上[Pt,0.53ct]\917,000、下[Pt]\1,100,000(2点共ミキモト)
【左】パヴェセッティングのエンゲージにエタニティを重ね、統一感のある輝きに。
上「クッションカットマイクロパヴェ・リング」[Pt,中央1.01ct]\4,770,000、下「マイクロパヴ・バンドリング][Pt]\910,000(2点共ハリー・ウィンストン)
お気に入りのデザインで自分だけのリングが欲しい花嫁は、セミオーダーシステムをチェック!
石のカラット数や既存の枠のデザインなどを組み合わせ、オリジナルのリングが作れます。まだ誰も指を通していない世界にひとつだけのリングは、特別な宝物になるはず。
ブライダルリングの素材でもっとも主流なのはプラチナですが、おしゃれな花嫁にはゴールドも人気です。肌なじみがよく、ファッションリングと合わせてつけやすいのも魅力。イエローかピンクかによってもリングの雰囲気が変わってきます。
【中】中石のまわりやアームにもダイヤを施した豪華なリング。燦然と輝くイエローゴールドでよりリュクスな印象に。
[YG,中央0.43ct・周囲0.3ct]\730,000(和光)
【左】愛らしい花モチーフもイエローゴールドのアームでラグジュアリーな雰囲気に。
「プレジィール」[YG×Pt,中央0.316ct]\376,000(エクセルコ ダイヤモンド)
海外のロイヤルファミリーやセレブのように、カラーストーンをエンゲージに選ぶのも選択肢のひとつです。ダイヤモンドでもカラーダイヤモンドを選んだり、誕生石の宝石を選ぶのもおすすめ。色石やパールが放つハッピーなパワーで幸せになれそう!
【中】ペアシェイプのサファイアが神秘的な輝きを放つリュクスなリング。
「ジョゼフィーヌエグレットリング」[Pt]\3,420,000〈参考価格〉(ショーメ)
【左】希少性の高いイエローダイヤモンドを中石にし、まわりにパヴェダイヤモンドを施した豪華な一本。
[WGxYG,中央1.06ct周囲1.22ct]\6,296,297(グラフ)
男性から女性に贈られるエンゲージメントリング。そのお返しとなる婚約記念品には、時計を選ぶのがスタンダードになっています。新しい人生の始まりに、これから一緒に時を重ねていく想いを込めたプレゼントとして、長く愛せる名作時計がおすすめです。
【左】タイムレスな正統派デザインの一本。ブルーの針でもうひとつの時間帯を表示することが可能。
「SBGJ201」[SS]\670,000(グランドセイコー)
【右】12時の位置に埋められたカボションサファイアがエレガントなアクセントを添える「エピュール」。高い機能性も魅力です。
[SS]\770,000(ブシュロン)
リング選びの参考に、おしゃれなセレブのリングをチェック!
婚約&結婚したセレブはこんなリングを選んでいます。
世界中の注目を集めた、キャサリン妃の妹ピッパ・ミドルトンの結婚式。投資会社のCEOであるジェームズ・マシューズが贈ったのは、自身がデザインした「ロビンソンベラム」のエンゲージ。アールデコ調のデザインで、中央のダイヤは3.5ct推定20万ポンド(約2800万円)。
「スナップチャット」のCEOエヴァン・スピーゲルと結婚式を挙げたミランダ・カー。エンゲージメントリングは、ラウンドブリリアントカットのクラシックなデザイン。推定1.17~2.5カラットのダイヤモンドだといわれています。
俳優ジェシー・プレモンスとの婚約報道が流れたキルスティン・ダンスト。直後のパリコレで報道陣に披露したのが、イエローゴールドのアームにオーバルカットのダイヤモンドをあしらった婚約指輪。推定3カラット、約8万ドル(約900万円)とのこと。
映画監督のサム・エスメイルと挙式したエミー・ロッサム。リングは1920年ごろにフランスで作られたアンティーク。「歴史があって、誰かのストーリーを引き継いでいる感じが好き」語っているそう。
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