小林ひろ美さん
手のひらでなじませ、ほんのり温めてからつける
乳液本来のうるおい効果を引き出すには、つける前にひと手間プラスしましょう。ポイントは、乳液を百円玉か五百円玉大ほど手にとり、両手をすり合わせてなじませること。こうすると乳液が温まって肌への浸透力がアップ!
乳液をつけてべたついたり物足りないと感じたら、量を加減しましょう。なお、乳液には化粧水の後につけるタイプと、化粧水の前につけるタイプがあるので、それぞれの乳液の使用説明書に従って。
ミックス使いにはさっぱり系。保湿力重視ならリッチ系を
乳液にはサラッとしたものやしっとりしたものなど、さまざまなタイプがあります。選ぶときは、基本的に、肌にのせたときの質感やのび方、香りが好きなものを選んでOK。
また、化粧水など他のコスメと混ぜて使うときはさっぱり系の乳液を、しっかり保湿したいならリッチタイプの乳液を選ぶといいでしょう。
化粧水の前後につけるだけだった乳液も、日々のさまざまなケアに取り込めば、保湿効果をさらに発揮できます。「空気が乾燥して肌がこわばる」「肌が乾く」と感じたら、乳液の出番です!
肌が乾燥するときは、ほおなど皮脂が少ないUゾーンから乳液をつけましょう。カサつきやすい場所にはしっかり、皮脂が多いTゾーンは自然と薄づきになり、べたつかずにしっとり。乳液をバランスよくつけられます。
手のひらに乳液をなじませ(前述した「基本の使い方」を参照)、フェイスラインを包み込むようにハンドプレス。やさしくスタンプを押すようにつけると、肌をこすらずにすみます。
次に、指先をまぶたのくぼみに置き、手を目もととほおにやさしく当てて乳液をON。
続けて、手で鼻を包み込むようにして、眉間の下から口もとまで乳液をつけます。
最後に、額とあごに手を当ててハンドプレス。そっと密着させて乳液を薄くのせます。
「肌が乾燥していつもの化粧水だと物足りない」。そんなときは、化粧水に乳液を混ぜると高保湿のローションに早変わり。いつものアイテムで肌のコンディションを調整できます。
化粧水を五百円玉大、乳液をバール1粒分手のひらにとり、よく混ぜ合わせて顔になじませます(上記参照)。その後は、いつもどおり乳液や美容液をつけましょう。
ほおなど肌が部分的にうるおい不足のときはコットンパックを。化粧水だけでなく乳液をプラスすると、乳液の保湿成分もあいまってパック効果が高まります。パック後の肌はしっとり!
洗顔して化粧水をつけた後、コットンに化粧水を五百円玉大、乳液を百円玉大、順にのせ、指でもみます。化粧水と乳液がなじんだらコットンを2~3枚に裂ほおなど乾燥する部分にペタッとはって15分間バック。その後、乳液やクリームを顔全体につけて
リキッドなどパウダリー以外なら、ファンデーションも乳液とミックスしてOK! ベースメイクのうるおい効果を強化できます。色は多少薄まりますが、のびがよくなり、カサつく肌にもスッとのせられるのもうれしい点。化粧下地や日焼け止めに乳液を混ぜても◎。
手のひらにリキッドファンデーションを適量とり、乳液を1~2滴加えてよく混ぜます。顔全体に使っても、口もとや目もとなど乾燥くずれしやすい部分だけに使ってもOK。
体がカサカサだけど、忙しくてゆっくりケアできない。そんなときも乳液がお役立ち! お風呂上がりに乳液を溶かした湯を体にかけるだけで、全身がうるおいベールをまとったようになります。
お風呂から上がる直前に、洗面器に湯を半分ほどはり、乳液をティースプーン1杯分入れてよく混ぜます。それを体にかけるだけ。頭からかぶると髪の乾燥もケアできます。その後、タオルで押さえるように水分を拭き取りましょう。
クレンジング剤には洗浄成分が含まれ、乾燥でバリア機能が低下した肌には負担になることも。家にいるときは化粧下地とフェイスパウダー(おしろい)のみの薄化粧で過ごし、乳液でクレンジングをすると肌を休めることができます。乳液に含まれる油分がメイクとなじんでオフ。洗浄成分を含まないぶん、肌をいたわりながら落とせます。
コットンに乳液を五百円玉大とり、折りたたんで全体にいきわたらせます。コットンを顔の中心から外側へ動かし、やさしくメイクとなじませてオフ。コットンは汚れたら交換しましょう。乳液をつけた面を外側にして4つに折り、コットンの角を使えば目のきわにもぴったりフィット。その後はいつもどおり洗顔を。
空気がカラカラだと、洗顔後、部分的に肌がつっぱることも。そんなときは、洗顔前にほぉなどつっぱる部分に乳液をつけ、肌を守りながら洗いましょう。洗顔後の肌のつっぱりは、皮脂が洗い流されて水分が急速に奪われるため。乳液をつけることで疑似的なオイリー肌になり、うるおいを保ちながら洗えます。
目もと、口もとなどつっぱる部分に乳液を少量つけてから、いつもどおり洗顔しましょう。
肌を乾燥から守るには、こまめなケアが効果的です。
小びんに移した乳液、コットン綿棒の3点セットがあれば、外出先でもササッとうるおいを補えてとても便利!
外出先でのメイク直しにも乳液が活躍。よれたメイクを乳液でオフすると保湿も同時にでき、乾燥による化粧くずれも防げます。肌の水分と油分のバランスが調整されてきめが整うので下地代わりになり、そのままメイクがきれいに直せるのもうれしい!
コットンに乳液をバール1~2粒分のせ、折りたたんでなじませたら、直したい部分のメイクをやさしく拭き取ります。その後、新たにファンデーションなどを重ねましょう。特に、ほおから鼻の「バタフライ「ゾーン」を直すと、肌全体が美しく見えて効果的です!
外出先の空調や乾いた風に当たってほおがカサカサそんなときは、メイクの上から薄~く乳液をのせてうるおいをチャージ! 手のひらに少量のばした乳液を「にっこり顔」にスタンプするのが上手につけるコツ。笑顔をつくって肌を張ると、少量の乳液でも保湿成分がしっかり浸透。メイクもくずれず乾燥ダメージを防げます。
乳液をパール1粒分手のひらになじませます。目をパッチリ開けて口角を上げたまま、手のひらでほお骨を包み込むようにスタンプ。そっと押し当てて乳液をのせます。
小回りのきく綿棒と乳液のコンビなら、落ちかけのアイラインやマスカラ、よれたアイカラーもスッと直せます。同時に乾燥が気になる目もとを保湿できて一石二鳥。
手のひらに乳液を少量とって綿棒に含ませ、くずれたメイクをぬぐい取りましょう。肌に残った乳液は、指先でかるくトントンとたたき込んでなじませて。目もとを保湿しながら直した後のメイクのよれも防げます。
風邪をひいて鼻をかむとカサついてくる小鼻。これは、ティッシュによる皮脂の吸い取りや肌の摩擦が一因です。乳液があれば普通のティッシュが即席の保湿ティッシュに早変わり! ソフトタッチで鼻をかめて、小鼻のカサカサも軽減します。
乳液を百円玉大手のひらになじませたら、半分に折ったティッシュをはさんでサンドイッチ。乳液を移し取った部分を鼻に当ててかみましょう。そこの後、小鼻に乳液を少量つけるとさらに効果的。
乾燥が進んだときのスペシャルケアにも肌の乾燥が進んでカサつきなどが目立つときは、ゆったり時間をかけた特別なお手入れを。
そんなときも家にある乳液が大活躍! スペシャルケアが手軽にできます。
乾燥による小ジワやカサつきが目立つ部分は、オイルを混ぜた乳液で重点的にケアしましょう。乳液が肌をなめらかにして美容成分が入りやすい状態にすると同時に、保湿力の高いオイルがしっかり浸透し、時短でケアできます。さらに、乳液が肌に膜をつくってうるおいを逃がさずシールドするので、保湿効果も長続き。
手のひらにオイルと乳液を1:2の割合でとり、よく混ぜ合わせます。両手を合わせて温めてから、乾燥部分に指先でトントンとのせてなじませましょう。べたつかずにスッとなじむので、顔全体につけてもOK(つけ方はワザ1参照)。ボディケアにも活用できます。
肌をピカピカにしたいときに頼りになるシートマスク。マスクの上から乳液を塗るという驚きのワザでさらにうるおい、究極のもっちり肌に! 乳液の保湿成分とマスクの美容成分をダブルでチャージ。さらに、マスクの乾燥も防げるので効果倍増です。
シートマスクを顔にのせたら、五百円玉大の乳液をマスクの上からまんべんなく塗ります。規定の時間がたったら、マスクをくるっと裏返し! 乳液を塗った面を顔にはりなおし、同じく規定の時間のせてバックしましょう。
化粧水をつけてもなかなか浸透しないときは、乾燥がかなり進んでいることも。そんなときは、乳液と化粧水を7層重ねる「ミルフィーユ塗り」が有効です。乳液と化粧水を交互につけ、薄い層をたくさん重ねることで肌にうるおいベールができ、乾燥で弱ったバリア機能の回復を助けます。
洗顔後、乳液を百円玉大から五百円玉大、顔全体につけます。2分後、化粧水を適量(使用説明書の規定量)つけます。2分後、乳液を十円玉大、手でなじませてつけます。さらに化粧水適量→乳液十円玉大を2分おきに繰り返してつけ、計7層重ねましょう。ワザ1の方法と同様に、ハンドプレスするのがうるおいベールをつくるコツです。
皮脂が少なくカサつきやすいひじ・ひざ・かかと。乳液を使えば保湿しながらスクラブケアができます。余分な角質を取り除いて肌をリセットすると、ボディクリームの成分が入りやすくなり、乾燥対策に有効です。
塩(粗塩がおすすめ)小さじ1~2を平皿にとり、手のひらサイズに広げます。乳液を百円玉大、手のひらになじませ、皿に押し当てて塩をつけたら、ひじなど気になる部分をくるくるとやさしくマッサージし、角質を取り除いて。最後に乳液と塩を洗い流して水分を
拭き取り、ボディクリームなどで保湿しましょう。
レディースMe 編集部
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